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宇宙を学べる大学に入るまで~Sさんのお話~

大学入る時点では「宇宙を学びたい」ということを意識していなかったSさん

在学中に所属した天体研究サークルでの活動がきっかけで「宇宙を学びたい」と思うようになります

 

入学先は工学部の電子系

一見、宇宙とは関係なさそうな学部のようにも思えますが・・・

それでも宇宙を学ぶことができたのは、大学という環境のおかげだとお話してくれました


研究がしたい

Sさんが大学選びをするときに考えたポイントは

「工学理学問わず、研究を十分に行える大学」であるかどうか

もともと科学に対して広く興味があったSさんは

大学では研究に力を入れたいと考えます

 

実際にオープンキャンパスへ行き、実験のデモを見たり

ノーベル賞の受賞数も研究費や研究力を示す尺度と考えました

それらを見たうえで、自分の学力に合わせて志望校を絞っていったそうです

 

★Sさんの志望校選びのポイント★

・自分のやりたい分野の研究ができるか

・十分に研究をすることができる環境が整っているか

・過去の受賞歴を研究費や研究力の尺度にして比較


大学に入ってから宇宙に進んだ

「宇宙を学べる大学」を意識しなかったSさんですが

高校時代に友人に薦められて読んだ

『エレガントな宇宙ー超ひも理論がすべてを解明する ブライアングリーン著』

に訳も分からずわくわくした気持ちが印象的で忘れられず

宇宙自体にはもともと興味はありました

 

そこから一歩踏み込んで「宇宙を学びたい」と思うようになったのは

大学入学と同時に入った天体研究サークルでの活動がきっかけ

周囲に "自分と同じように宇宙に興味がある学生がいる" ことがとても大きくて

そのような環境で、当たり前のように宇宙について語り合えたことが

Sさんの宇宙に対する思いに強く影響しています


大学には「専門家」がいる

「工学理学問わず十分に研究が行える大学」というポイントが功を奏し

Sさんが入学した大学にも宇宙に関する"専門家"の先生たちがいらっしゃいました

その先生たちに直接会って、講義を聞くことができて、質問もすることができる

これらが当たり前にできる環境が大学というところ

 

さらに、偶然にもSさんの進学した大学では

国が採択した”宇宙分野について学べるプログラム”を主体となって行っていたため

宇宙分野の研究に秀でていたのです

この大学の環境にも恵まれ、宇宙を学ぶことができました

 

宇宙を学べる大学も多くありますが、こうした特殊なプログラムがあるかどうかも

志望校選びのときに調べてみると視野が広がっておもしろいかもしれません


宇宙への興味は終わらない

学部卒業後も同じ大学の院へ進み

博士課程ではプラズマの分野で研究を続けたSさん

卒業後は宇宙航空業界の一員として宇宙に関わり続けています

 

大学入学当時は意識していなかった宇宙の分野だけど

天体研究サークルでの活動、恵まれた大学の環境

そして宇宙を語り合える仲間に出会えたことが

宇宙に対するモチベーションの維持に関わっている

とお話してくださいました


Sさんから受験生へメッセージ

「宇宙」とひとくくりに話しても、その分野は非常に広いです
地球、惑星の成り立ちを解明したいのか

宇宙に存在する素粒子について考えたいのか

ブラックホールを見たいのか、銀河系を見たいのか、太陽を見たいのか

月で走るローバーを作りたいのか、ロケットを打ち上げたいのか、人工衛星を作りたいのか・・・


「宇宙」に興味を持った根源をもう一度考え

自分が学びたいこと、解明したいこと、実現したいことが何なのかを

できるだけ具体的に考えることが大事だと思います

早ければ早いほどいいです
ここが明確になった時、その分野を「専門家」としている「教授」が居る大学を探せば

あなたが一番学びたい「宇宙」を学べる大学が見つかると思います

 

自分のやりたいことが明確な人からすれば上記は簡単かもしれませんが

実際には漠然と宇宙に興味があるという人もいるかと思いますし

入学後に興味が変わる人もいます・・・
そのような人でも漠然と自分がどの分野を学びたいかイメージしておくのは

大学に入る前にとても重要なことです
そのイメージをもとに、大学ではなく、学部や専攻(大学院)をよく吟味し

進学を希望することを強く勧めます

Sさん、お仕事が忙しい中、ご協力いただきありがとうございました!